ADVANTEC 総合カタログ 2023-2024 36-37(38-39)

概要

  1. 濾紙について
  2. 濾過について
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  2. 37

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液体や気体を多孔質物質に通過させて、流体中から懸濁物質あるいは浮遊物質(微粒子、微生物、高分子、ミスト、エアロゾルなど)を分離することを“濾過”といい、このとき使用する多孔質物質を“フィルター”といいます。また、濾過法には、重力による自然濾過、圧力を加える加圧濾過、負圧にする減圧濾過、遠心力を利用する遠心濾過があります。濾過の機構には、表面濾過、深層濾過、ケーク濾過があり、それぞれ次の特長があります。●表面濾過:サーフェス濾過ともいい、流体中の懸濁物質あるいは浮遊物質を、主にフィルターの表面で捕捉する濾過機構。●深層濾過:デプス濾過ともいい、フィルターの表面だけでなく、フィルター内部でも懸濁物質あるいは浮遊物質を捕捉する濾過機構。●ケーク濾過:フィルター表面に堆積したケーク自身が、フィルターとして作用する濾過機構。濾過の機構は、捕捉する物質の大きさ、性状、濾過操作などによって変わり、ほとんどの濾過は、3つの濾過の機構が複合しています。濾過には、「濾過効率」「濾過速度」「濾過寿命」の3つの要素があります。「濾過効率」とは、フィルターに流入した懸濁物質あるいは浮遊物質の量に対するフィルターで分離された懸濁物質あるいは浮遊物質の量の割合、「濾過速度」とは、フィルターの単位面積を単位時間当りに流れる流体の体積あるいは質量、「濾過寿命」とは、懸濁物質あるいは浮遊物質によってフィルターが目詰まりを起し、所定の濾過速度が得られなくなるまで、あるいは所定の差圧(濾過一次側圧と濾過二次側圧の差)が生じるまでの時間のことです。合理的な濾過には、濾過効率が高く、濾過速度が速く、濾過寿命が長いことが要求されます。合理的な濾過をするためには、流体に合ったフィルターを選定する必要があります。深層濾過ケーク濾過表面濾過濾過の経過濾過の3要素ADVANTEC2023-243601濾過について●濾過について濾過についてフィルター・保持粒子対応表
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フィルターの選定について合理的な濾過を行うためには、次の濾過条件を考慮し目的に見合ったフィルターを選定することが大切です。 ①濾過する流体(粘度、pH、温度など) ②捕集または除去したい対象物(粒子径、濃度、性状など) ③濾過後の液に求める清浄度(用途に応じた適合基準など)〔1〕濾過効率分離する粒子の大きさに合った「濾過効率」のフィルターを選んでください。目安として、44頁、45頁のフィルター・保持粒子対応表を参照いただくと便利です。フィルターの種類により濾過の機構が異なるため、濾過の精度に違いがあり、「濾過効率」の表し方も異なります。同じ種類、同じ「濾過効率」の表し方をするフィルターであれば、濾過の精度に応じたフィルターを選定することはできますが、種類や「濾過効率」の表し方が異なるフィルター間では、濾過の機構が異なるため、一律にフィルターが保持する粒子の大きさを比較できない場合があります。フィルターの「濾過効率」の詳細に関しましては、弊社までご照会ください。〔2〕濾過速度差圧が大きくするほど「濾過速度」が速くなり、同じ差圧であっても、濾過面積を大きくするほど流量は多くなります。また、フィルターの孔径が小さいほど、流体の粘性が高いほど「濾過速度」は遅くなります。また、濾過量を得たい場合は、濾過面積の大きなフィルターを選んでください。フィルターの品種ごとに差圧と「濾過速度」の関係をグラフとして掲載しておりますので、参照ください。ディスポーザブルメンブレンフィルターユニット、カプセルカートリッジフィルターは、最高使用圧力が設定されておりますので、その圧力を超えて濾過しないよう注意願います。また、カートリッジフィルター、コンパクトカートリッジフィルターには、最大使用差圧が設定されておりますので、その差圧を超えて濾過しないよう注意願います。〔3〕濾過寿命濾過面積を大きくすると、「濾過寿命」を延ばすことができます。フィルターに物質が詰まると、「濾過速度」が遅くなるか、差圧が大きくなり「濾過寿命」に達しますので、一定の管理基準(所定の濾過速度、所定の差圧)に達したら、速やかにフィルターを取り替えてください。〔4〕フィルターの耐性「耐性」には、「耐薬品性」と「耐熱性」があります。①「耐薬品性」については、各フィルターの耐薬品性一覧を参照ください。薬品に耐性のないフィルターは、濾材が溶けたり、膨潤し、濾過に支障をきたします。 各フィルターの耐薬品性一覧は、室温での耐性であり、濾過条件(流体の温度、濃度、濾過時間など)によって異なりますので、使用前にテストすることをおすすめします。 フィルターをセットするホルダーやハウジングなどの濾過器に使用されているガスケットの耐薬品性も、併せて確認願います。②「耐熱性」は、フィルターが製品の性能を損なうことなく連続して使用できる最高温度のことで、フィルターの品種ごとに「最高使用温度」として表しています。 「最高使用温度」以下で、使用してください。〔5〕フィルターの滅菌方法フィルターの滅菌方法には、オートクレーブ滅菌、インラインスチーム滅菌、エチレンオキサイドガス滅菌などがありますが、フィルターの品種によっては、これらの方法で滅菌できないものがあります。本カタログで、滅菌の条件などを紹介しておりますので、参照ください。〔6〕小スケールでのラボテスト当社には、小容量濾過に適したディスポーザブルメンブレンフィルターユニットから大容量の濾過に適したカートリッジフィルターまで、豊富な品揃えがあります。フィルター選定後は、必ず実流体を使った予備濾過試験を行い、濾過状態を確認ください。期待する「濾過寿命」に達しない場合は、流体の粒子濃度が高いことがありますので、選定したフィルターよりも「濾過効率」の低いフィルター(プレフィルター)をその前段に使用すると、効率的に濾過を行うことができます。なお、プレフィルターは、複数段使用する場合もあります。〔7〕フィルターからの溶出、離脱フィルターからは、製造に使われる原料、バインダー、湿潤剤などが濾液に微量溶出または流出します。濾液を微量分析にご使用される場合は、予めフィルターの洗浄を行い、ブランク値を測定してください。当社にご相談いただければ、濾過条件に合った適切なフィルターを選定いたしますので、お気軽にご相談ください。フィルターの種類「濾過効率」の表し方分析用濾紙生産用濾紙ガラス濾紙円筒濾紙PTFE濾紙濾過板保持粒子径不織布濾紙粒子捕捉性能メンブレンフィルターディスポーザブルメンブレンフィルターユニット/減圧用フィルターユニット37㎜モニター孔径カートリッジフィルター孔径公称孔径粒子捕捉性能コンパクト/カプセルカートリッジフィルター孔径公称孔径粒子捕捉性能ウルトラフィルター分画分子量ADVANTEC2023-2437東洋濾紙製品濾過について分析用濾紙試験紙メンブレンフィルターディスポーザブルホルダー/タンクウルトラフィルターカートリッジフィルターハウジングコンパクト/カプセル生産用濾紙/エアフィルター濾過器東洋製作所製品蒸留水/超純水/純水乾燥/培養フラコレ/滅菌電気炉/加熱器環境試験器恒温液槽/スターラー/ポンプ水質試験器科学機器製品優良メーカー分析機器製品優良メーカーその他INDEX01濾過について

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