原子間力顕微鏡 AFM 4-5(4-5)

概要

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04AFMのイメージングにおいて、現在でも最も代表的で汎用的な手法は「ACタッピングモード」です。ACタッピングモードでは、カンチレバーを固有の共振周波数で振動させて試料表面をスキャン走査します。カンチレバーの励振方法にはいくつかの種類があり、カンチレバーを保持するホルダ近くに設置されたピエゾ素子(シェイクピエゾ)でカンチレバーホルダごとカンチレバーを励振する「ピエゾ励振法(音響励振とも呼ぶ)」が一般的で、ほとんどの市販AFMではピエゾ励振が用いられています。「blueDrive」は、カンチレバーの励振方法の一種で、励振用のレーザーをカンチレバー背面に照射することで生じるバイメタル効果と温度勾配によりカンチレバーのみを直接励振する方法で、「光熱励振法」と呼ばれます。「blueDrive」のユニークな機能により環境依存を受けず安定したチューニングが可能であり、プローブとサンプルの相互作用力を常に一定に保ちます。結果、測定データの安定性・再現性を担保し、高速スキャンにおいてもチップ摩耗を最小限にして交換頻度を低減します。blueDrive™を用いたタッピングモード• 全域アクセス可能なステージにより、試料自体を動かすことなく、200mm試料上の任意箇所に素早くアクセス• 高速ステージにより、わずか5秒でステージ全体をナビゲート。ソフトウェアまたはジョイスティックでミクロン単位の正確な位置決めが可能• Top-view光学系はソフトウェア上で調整可能。1.5µm以下の分解能で、視野範囲930×1240µmを確保。位置合わせのための最適な試料観察が可能• XY100µm,Z12µmのスキャン範囲は、広域サーベイスキャンを可能にし、作業効率を向上観察したい領域を素早く特定• カンチレバーの取付けが用意で、光てこ光学系(レーザー&ディテクタ)を1-Clickで自動調整できるため、AFMに不慣れなオペレーターでもセットアップ時間の大幅な短縮が可能• 測定試料は、真空チャックまたはマグネットで簡単に固定• 試料ステージは、200mm全域アクセス可能なため試料位置のマニュアル調整が不要。また、一般的なAFMと比較して、5倍以上高速なステージは測定領域間をすばやく移動• 標準で高速スキャンに対応。一般的な試料のイメージングにおいて、画像取得時間は1分以内あらゆるステップを簡便・高速化し、高いスループットを実現• 独自のLVDT位置センサは直線性をもつため、定期的なキャリブレーションは不要• 低ノイズX-Yセンサ(ノイズ150pm以下)により、歪みのないクローズドループイメージングが可能• 超低ノイズZセンサ(ノイズ35pm以下)により、測定の精度および再現性が向上抜群の信頼性を誇る高精度の測定結果JupiterXR「超高分解能」「高速イメージング」「広域スキャン」「200mm大型試料対応」JupiterXR価格は、別途お問い合わせください。JupiterXR原子間力顕微鏡AFM/SPMは、スキャナを交換することなく、単一スキャナで「超高分解能」「高速イメージング」「広域スキャン」に対応した業界初の大型試料対応AFMです。試料ステージは200mm試料全域へのアクセスを可能にし、Cypher™AFM(2007年発売)で培われた卓越した基本設計と操作性、さらに光熱励振blueDrive™を踏襲しました。分析分野や産業R&D・学術研究分野など、多様なサンプル・アプリケーションが要求される用途において、高いレベルでバランスの取れたJupiterXRは最良の選択です。特徴◦ 光熱励振タッピング(blueDrive™)により高い精度と再現性を実現◦ 生産性向上につながる高速スキャン技術◦ 計測誤差を極限まで小さくする低ノイズClosedLoopセンサー標準装備◦ 100µm~原子分解能までの広いダイナミックレンジ◦ 高解像光学顕微鏡と低倍サーベイ・スキャンによる容易な視野探し◦ 試料サイズ210mm角×35mm厚に対応◦ 座標変換・自動多点ウェハイメージングソフトウェアHDDのラフネス評価(10Hz,512×512)。1000枚測定しても摩耗によるRaの低下がみられません。上の動画ではドリフトがほぼ無いこともご確認いただけます。使い勝手の良さ:サンプルの位置調整• 210-mmのチャックで200mmウェハのどこでも測定可能• 5秒でアクセス、そしてミクロンの精度• 大きなサンプルは真空チャックで固定。35mm厚さも対応• 小さいサンプルはマグネットで固定。8か所を準備主な仕様▶P.08
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05• 機械的安定性〜ノイズフロアは現在販売されている他のAFMの1/2!〜:Cypherのメカニカルループは短くて強固なため、ノイズフロアが15pm以下になり、他のAFMに比べて少なくとも50%低くなります。除振台なしで、原子分解能を普通に達成できる、唯一のAFMです• 非常に低ドリフト〜形状に歪みがなく格子ラインがストレート〜:Cypherは熱ドリフトを低減するデザインになっており、平衡状態に素早く到達するようフルエンクローズされています。超低ノイズセンサにより、クローズドループスキャンが最高分解能でも可能で、オープンループのピエゾクリープから歪みを除去します機械安定性、低ドリフト、最小ノイズを実現CypherESは2種類の温度制御ステージが用意されています。ヒータステージはガス環境において最大250℃までサンプル温度を制御。クーラーヒータステージはサンプル温度を、ガスおよび液体環境の両方において0℃から120℃まで制御します。0‒250℃の広範囲な温度コントロールが容易タッピングモードは、形状像だけでなく機械的、電気的、磁気的な特性も測定できるため、AFMモードで最もよく使用されています。blueDriveではカンチレバー振動のドライブに、ピエゾではなく、光(光熱励振)を使用します。ピエゾ励振と異なり、blueDriveはカンチレバーを直接駆動するため、システムの他部と共振することはありません。blueDriveによりタッピングモードを高度化• 最高速AFMプローブを使用:Cypherの微小スポットレーザーモジュールが、ほぼすべてのAFMに比べてはるかに小さい、3×9µmのスポットをつくり出し、最高速プローブにも対応• 10倍から100倍速いスキャン:Cypherの高バンド幅スキャナと高速エレクトロニクス、微小・高速プローブを用いることで、一般的なAFMよりも10倍から100倍速いイメージングレートを実現。たった数秒で256×256ピクセル解像度のイメージをスキャンでき、またスキャンラインを減らすことで、毎秒2フレームのフレームレートを達成• 形状以外のモードも可能な高速スキャニング:Cypherは形状イメージを取得中にスキャンが高速なだけでなくAM-FM粘弾性マッピングモードやコンダクティブAFM、圧電応答顕微鏡を含む他のモードでも高速スキャンが可能高速スキャンCypherESで手軽に液中測定が可能です。不揮発性液滴中でも、交換・灌流溶液中でも、サンプルの固定と液体の追加が簡単にできます。液体が少しこぼれた程度は問題ありません。密閉メンブレンでスキャナを保護します。より慎重に実験を行いたい場合は、完全に密閉されていることを確認するために、シリンジを使用してチャンバーをわずかに加圧し、内蔵圧力センサをモニターします。手軽に液中測定をCypherシリーズ(-S/-ES/-VRS1250)マテリアルサイエンス・ライフサイエンスの研究に最適なCypherAFMCypherシリーズ価格は、別途お問い合わせください。Cypher™AFMは、最高の分解能、高速スキャン、洗練された環境制御、そして他にはない生産性といった独自の特長を併せ持つように設計されました。特徴◦ 原子像を一昼夜測定し続ける驚異の安定性◦ 低ドリフト設計によるタイムラプス観察が可能◦ 大気→液中→液体灌流の連続“その場観察”◦ 室温~250℃の加熱制御(オプション)◦ 最高1250ライン/秒の高速スキャン(VRS1250)超高分解能、高速スキャン、および操作モード一式を備えたCypherAFMファミリーのベースモデルCypherSCypherSのすべての性能と機能に加えて、幅広い優れた環境制御アクセサリを装備CypherESポリマーサイエンス用の究極のAFM。CypherESをベースにポリマー測定に必要なすべてをあらかじめ構成CypherESポリマーエディション業界初の超高速イメージングと多彩な特性解析・環境制御可能なAFM。CypherESの機能を持ちながら、驚異的なスピードを実現CypherVRSビデオレートPTCDI-メラミンネットワークPTCDIおよびメラミンは六方晶窒化ホウ素基板に溶液から析出する際に、多孔性2Dネットワークを形成します。分子分解能イメージは、大気中でコンタクトモードを使用して取得し、格子定数3.54±0.04nmが測定されました。イメージ提供:P.Beton氏(ノッティンガム大学)ポルフィリン(TCPP)2DアレイTCPPは溶液から六方晶窒化ホウ素上へ吸着する際に2D超分子ネットワークを形成します。大気中タッピングモードイメージが2.24±0.05nm間隔の平方格子を示しています。イメージ提供:P.Beton氏(ノッティンガム大学)過硫酸アンモニウムによる銅のエッチングプロセスリアルタイム動画では、一方向性エッチングからスパイラル状のエッチングプロセスへの移行が観察されていますが、これは銅結晶中の転位欠陥が起点となっている結果と思われます。シンジオタクチックポリプロピレン(sPP)およびポリスチレン(PS)薄膜における融解と再結晶のダイナミクス図はポリマーブレンドの相分離(海島)構造を示しており、sPP(海、Tm130~170℃)およびPS(島、Tm240℃)となっています。膜の加熱が進むとsPPの結晶が融解し始めますが、完全に融解する前にサンプルを冷却します。残っている結晶が核として働き、急速に再結晶化と成長が起こります。これらの図は位相データですが、sPPとPSのコントラストが非常にクリアに示されています。最近の研究では、位相データから算出したロスタンジェントが明確な構造変化の前でも、ポリマーが相転移に近づく際に変化し始めることが分かっています。J.Appl.Phys.119,134901(2016)参照。主な仕様▶P.08

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