化粧品開発の測定ソリューション 3(3)

eko.co.jp3口紅の塗り心地ベンガラの沈降性口紅の成型口紅口紅の硬さの調整口紅を塗る時、硬すぎると塗りにくかったり塗り心地が悪くなったりしますが、逆に柔らかすぎると折れやすくなってしまう問題があり、使いやすいちょうどよい硬さに調整する必要があります。これまでは人が実際に塗った時の感覚で塗りやすさの評価を行っていましたが、それでは人による感じ方の影響を受けてしまう問題がありました。原材料の貯蔵安定性評価方法メーキャップ化粧品などに含まれるベンガラに代表される顔料は、沈降することで製品にムラが生じたりするため、貯蔵・保管時に材料が変化しないことが求められます。従来は、目視による安定性評価が行われていますが、人により見え方が異なる場合があり、定量的な評価が困難でした。溶液安定性装置ST-1は、近赤外光の透過光、後方散乱光でスキャンを繰り返し、試料中に現れる粒子濃度の変化を捉えます。充填性や離型性製造中は液体である口紅は製造過程で金型にて成型されます。成型時は良好なぬれ性が必要です。冷却後は容易に金型から取り出せることが必要になります。測定のポイント:曲げ試験、突き刺し試験テクスチャーアナライザーでは口紅を折るための専用の治具があります。実際に口紅を折る動きをしたときにかかる力を比較することで折れやすさの評価ができます。また、口紅に針状のプローブを突き刺すことで硬さの評価を行うことができます。特に後方散乱光強度の場合、目視よりもはるかに早く変化の兆候を捉えることができます。評価のポイント:光強度のパターンから定性・定量解析粒子沈降の場合、試料上層の後方散乱光強度が減少し、底層では増加します。この局所的な光強度の増減傾向を解析することで、沈降性を指標とすることができます。測定のポイント:温度環境オプション自動接触角計OCAでは温度チャンバーなどのオプションがあります。溶融した口紅の表面張力や金型材質とのぬれ性を評価することができ、口紅の製造法の改良や成分の配合などに利用できますテクスチャー沈降性接触角-使用感　硬さ、塗り厚-折れにくさ-成形性、金型剥離-安定性TAXTST-1OCA