SIBATA総合カタログ 2900号 218-219(220-221)

デジタル粉じん計の検査表に記載してある質量濃度変換係数（K値）は、出荷時に相対濃度計としての器械の感度をそろえるための値です。LD-3K2型の場合、標準粒子に対して1CPMあたり0.001㎎/m3となるよう較正されています。ただしこの値は実際の測定現場におけるどの粒子系にも使える質量濃度変換係数ではありません。 質量濃度変換係数（K値）の求め方当社のデジタル粉じん計では、その実測値にローボリウムエアーサンプラーとの併行測定によって得られるK値を掛けて、粉じん濃度を求めています。出荷時に標準粒子で較正をしてありますが、使用過程での検出器内部の汚れや電気的機械的変動、および保守管理の状況によって測定感度が変化することがあります。したがって、粉じん計の精度維持には日常の保守管理と合わせて、年1回の較正を行うことをお勧めします。 デジタル粉じん計　較正依頼先1.ビル環境で使用する粉じん計については、（公財）日本建築衛生管理教育センターが、較正業務を行っています。　●対象器種 LD-3B、LD-3C、LD-2、LD-5、LD-2I、LD-5R、LD-3S　●（公財）日本建築衛生管理教育センター三田分室　　〒108-0073　　東京都港区三田1-4-28　三田国際ビル1階　　TEL　03-5765-0505　FAX　03-5765-70412.作業環境で使用する粉じん計については、（公社）日本作業環境測定協会精度管理センターが較正業務を行っています。●対象器種 LD-1L、LD-1H、 LD-1H2、LD-3K、LD-3K2、LD-5D、 LD-5、LD-6N、LD-3K2T、LD-5R、LD-6N2　●（公社）日本作業環境測定協会精度管理センター　　〒130-0026　　東京都墨田区両国4-38-3　　第8高畠ビル4F　　TEL 03-5625-4280　　FAX 03-5625-42813.上記以外で使用する粉じん計については当社が較正業務を行っています。 デジタル粉じん計　較正のおすすめ較正粒子以外の粒子系の測定における質量濃度変換係数（K値）は、特定の作業場所などにおいて次のようにして求めておく必要があります。粉じん測定を行う作業場所で、分粒装置を用いたろ過捕集装置（ローボリウムエアサンプラー等）とデジタル粉じん計の吸引口を、高さと方向を同じにして一定時間（通常10分以上）の採じんを行います。両測定器から得られた値から下式によりK値を求めます。　　　　　K：質量濃度変換係数（㎎/m3/CPM）　　　　　C：‌分粒装置を用いたろ過捕集装置により得られた粉じん濃度値（㎎/m3）　　　　　R：測定値（CPM:CountPerMinute）R値は、採じん中の連続積算値（カウント数）を求め、その値を測定時間（分）で割って求めます。<計算例（LD-3K2の場合）>・測定時間 ：10分・粉じん計の測定値 ：1260（カウント）・ろ過補集装置による質量濃度[C] ：0.15（㎎/m3）の場合　R＝1260（カウント）/10（分）＝126（CPM）上式より　K＝0.15/126＝0.0012（㎎/m3/CPM）となります。同一の作業場所で繰り返してこの係数を求める時、その値にかなりの相違が認められる場合があります。これは粉じんの物理的性質が同一条件（平均粒径、粒度分布など）でないことによって生ずるものですから、その時は平均値を求めて、その作業場所の係数とするのが実際的です。K＝ C R当社の粉じん計についてDustIndicators環境測定機器2概要粉じん測定環境測定総合セット大気降下物マスク試験遊離けい酸分析ミニポンプエアサンプラーアスベスト測定ろ紙ガス固体捕集ガス液体捕集ガス直接捕集ガス測定器風速測定照度・騒音温熱測定土壌218No.2900/2022-2023