Falcon 細胞培養&細胞生物学製品 総合カタログ 84-85(86-87)

概要

  1. 細胞培養・アッセイシステム
  1. 84
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84CorningLifeScienceswww.corning.com/jp/lifesciences細胞培養・アッセイシステム1.0調製注意:Corning®BioCoat®マトリゲルインベージョンチャンバーの24ウェル型(カタログ番号354480)または6ウェル型(カタログ番号354481)に使用する溶液量については表1を参照ください。1.1-20℃の保管場所よりパッケージを取り出し、室温にします。1.2温めておいた(37℃)重炭酸ベースの培地をインサートおよびウェルの底に加えます。37℃、5%CO2環境の加湿培養インキュベータ内で2時間水和します。1.3水和後、メンブレン上のマトリゲル基底膜マトリックスの層を乱さないように培地を注意深く取り除きます。2.0浸潤研究2.1上記に従って使用予定数のマトリゲルコートインサートを水和します。無菌ピンセットを使って同数のコントロールインサートを調製し、Falcon®セルカルチャーインサートコンパニオンプレートの空ウェルに移します。2.224ウェルチャンバーの場合には5x104cells/mLを含み、6ウェルチャンバーの場合には1.25x105cells/mLを含むHT-1080細胞懸濁液を調製します。使用細胞に合わせて多孔性メンブレン表面上に播種する最適細胞密度を決定するために、フラスコ、ディッシュ、プレートなどの非多孔性表面に使用している播種密度(cells/cm2)域を利用することをお薦めします。例えば現在105cells/cm2で播種している場合、0.5x105と5x105cells/cm2で播種し最適の初期播種密度を決定します。2.3セルカルチャーインサートコンパニオンプレートのウェルに化学誘引物質を加えます。2.4無菌ピンセットを使ってチャンバーとコントロールインサートを化学誘引物質を含むウェルに移します。メンブレンの下に気泡が残らないように注意してください。インサートまたはチャンバーを液に入れる時に若干斜めにしながら軽く叩くことで、気泡の入り込みを防ぐことができます。2.5すぐにHT-1080細胞懸濁液または実験に使用する細胞で調製した細胞懸濁液を24ウェルチャンバーに0.5mL(2.5x104cells)を加えるか、あるいは6ウェルチャンバーに2.0mL(2.5x105cells)を加えます。2.6BioCoatマトリゲルインベージョンチャンバーを37℃、5%CO2の条件下、加湿培養インキュベータ内にて22時間インキュベーションします。3.0細胞浸潤の測定3.1非浸潤細胞の除去注意:インキュベーション後、綿棒で非浸潤細胞を“こすって”メンブレン上側の面から取り除きます。インサートハウジングへのメンブレンの取り付けは丈夫なので、こすっても抜け落ちたり、また細胞がメンブレンの下側の面から剥がれることはありません。こすり取り作業は、マトリゲル基底膜マトリックスを取り除くことや膜の上側表面から非浸潤細胞の除去に非常に効果的です。こすり取り作業は、メンブレン下面に接着した細胞が乾燥しないように迅速に行なわなければなりません。a.BioCoatマトリゲルコートインサート内に綿棒を入れ、その先端を穏やかに、かつしっかりと当てながらメンブレン表面上を動かします。b.培地で湿らせた別の綿棒を使ってこする作業を繰り返します。3.2細胞の染色注意:メンブレン下側の面の細胞はDiff-Quik染色液を使い染色します。Diff-Quikキットは固定液と2種類の染色液を含みます。染色するには、インサートをこの3種類の液体に浸し、2回水でリンスします。外観はギムザ(Wright-Giemsa)染色に似ています。細胞核は紫に染色され、細胞質はピンクに染色されます。別の染色方法としては、固定後ヘマトキシリンとエオジン染色またはクリスタルバイオレットによる染色もあります。染色するためにメンブレンをインサートハウジングから取り外す必要はありません。a.3列のセルカルチャーインサートコンパニオンプレートそれぞれにDiff-Quik液を加えます。2個のビーカーに蒸留水を加ます。b.インサートを各染色液と水の入った2個のビーカーに次々に浸していきます。各液に約2分以上置きます。c.インサートを風乾します。他の方法として、細胞を100%メタノールと1%トルイジンブルーで、それぞれ固定と染色をしてもよいでしょう。a.セルカルチャーインサートコンパニオンプレートの適当な数のウェルに100%メタノールを加えます。別プレートの適当な数のウェルに1%トルイジンブルーを含む1%ホウ酸ナトリウム溶液を加えます。2個のビーカーに蒸留水を加えます。b.メタノール内にインサートを移し、2分間固定します。c.インサートをトルイジン染色液に移し、2分間染色します。d.インサートを2個の蒸留水入りビーカー内でリンスし、余分な染色液を除きます。e.インサートを風乾します。3.3浸潤細胞数の測定注意:細胞数の測定はメンブレンを顕微鏡を通じて写真撮影することで容易になります。顕微鏡で細胞を直接測定することも可能です。a.インサートを逆さまにしてハウジング壁近くのメンブレンの隅に鋭いメス先端部を挿入して、ハウジングからメンブレンを外します。刃を固定して、インサートハウジングを回転させると缶を開ける様にメンブレンが剥がれます。ハウジングからメンブレンを完全に切り離さず、接着部分をほんの少し残すようにします。b.ピンセットを使って残った接着部分からメンブレンを剥がし、少量の封入剤を落とした顕微鏡スライド上に乗せます。メンブレンの上にも少量の封入剤を落とします。表1:マトリゲルインベージョンチャンバーの使用液量24ウェル6ウェルインサートと0.5mL(インサート)と2.0mL(インサート)とウェルの水和0.5mL(ウェル)2.0mL(ウェル)ウェル(化学誘引物質)0.750mL2.5mL細胞0.50mL2.0mL染色液0.50mL2.5mLリンス溶液150mL250mL
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85CorningLifeScienceswww.corning.com/jp/lifesciences細胞培養・アッセイシステムc.メンブレンの上に別のスライドまたはカバーガラスを乗せ、軽く押しつけ気泡を完全に抜きます。d.細胞密度に応じて約40∼200×の倍率で浸潤細胞を観察、または写真撮影します。3枚のメンブレンについて複数の視野で細胞数を測定します。注意:細胞は、8.0µmメンブレンポアを覆ったマトリゲル基底膜マトリックス中を浸潤します。それは、メンブレンに均一に見られたり、中央部や周辺部などの特定部分に偏在したりします。3枚のメンブレンについて細胞数を測定する場合には、メンブレン中央部の視野とメンブレン周縁部の視野を選び、メンブレン全体の細胞数を正しく反映するようにします。3.4データ計算注意:データはコントロールメンブレンの通過移動に対するマトリゲル基底膜マトリックスおよびメンブレンの通過浸潤として表されます。“浸潤指数”はまたコントロール細胞の浸潤に対する試験細胞の浸潤の比としても表されます。a)%浸潤の計算式:%浸潤=×100(マトリゲルインサートメンブレンを浸潤している平均細胞数)(コントロールインサートメンブレンを移動する平均細胞数)b)浸潤指数の計算式:浸潤指数=×100(%浸潤試験細胞)(%浸潤コントロール細胞)結果の典型例以下の結果はCorning®BioCoat®マトリゲルインベージョンチャンバー(MIC)(カタログ番号354480、24ウェル型)を上記通りに使用し、18-24時間アッセイにてHT-1080線維肉腫試験細胞とNIH3T3コントロール細胞の浸潤を評価した場合に得られる典型的な結果です。本データは参考例であり、細胞の種類や化学誘引物質、アッセイ時間によって変わります。6ウェル型のCorningBioCoatマトリゲルインベージョンチャンバー(カタログ番号354481)のメンブレン表面積は大きいため(4.2cm2/インサート)、すべてのタイプの細胞について細胞浸潤を定量分析することができるとはかぎりません。しかし、6ウェル型は化学誘引物質に対する反応において非浸潤性細胞群から“浸潤”型細胞を選択するのに適しています。メンブレン下面から浸潤細胞を取り外して培養し、増殖させます。定量測定の場合には24ウェル型(カタログ番号354480)を使用することをお薦めいたします。保存CorningBioCoatマトリゲルインベージョンチャンバーは-20℃で保存。HT-1080NIH-3T3(試験細胞)(コントロール細胞)浸潤細胞数786377625(MIC、3重測定)平均72.74.3移動細胞数206168182177151175(コントロールインサート)平均185.3167.6%浸潤72.7/185.3×100=39.2%4.4/167.6×100=2.56%浸潤指数39.3%/2.56%=15.3

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